右手には欲。左手には未練。それが人間という生き物です。

この記事はだいぶ前に書かれたものなので情報が古いかもしれません
中学時代に好きだった、クラスのマドンナ的存在だったあの子。今はもう互いに地元を離れ、家庭も持ち、それぞれの道を歩んでいる。

ずっと好きだったけれど、明るくて人気者だった彼女と自分とでは釣り合いが取れるはずもない。だから告白することもなく、卒業と同時に、もう二度と会うことはないんだろうなと、キレイさっぱり彼女への想いはあきらめた。

当時の自分には、彼女は高嶺の花すぎたのだ。

あれから十数年。久しぶりに地元に帰って来たら、彼女にバッタリ遭遇してしまった。向こうも自分のことは覚えていてくれたし、何となく昔話に話を咲かせているうちに、二人で飲みに行くことになった。

ほどよくアルコールが入って来たところで、

「俺さぁ、中学のとき、お前のこと好きだったんだよね」

なーんて気軽に言ってみる。当時はまともに会話することすら照れくさくてできなかったのに、これも時間が流れた証拠なのだろう。

たぶん、またまたぁ、と茶化されるような反応を予想していたのだと思う。でも彼女の反応は予想とは違っていた。

「そうなんだぁ。実はね……わたしも好きだったの。君のこと」

本当か嘘かは分からない。それなりにお互い酔っているし、何となくその場のノリで言ってみただけかもしれない。

でもそんな意味ありげな視線でそんなことを言われると、思わず心が躍る。胸が高鳴る。文章にするのはまずい18歳未満の方には閲覧をご遠慮いただきたいものが熱くなる。

本当に彼女が自分のことを好きだったとしても、それはもう十年以上前の話だ。彼女にも、そして自分にも今は人生のパートナーがいる。だからお互いに当時の気持ちを知ったところで、今さら何がどうってわけでもない。

でも、それでも、ついついこの後の展開に期待してしまう。その、なんだ、不特定多数の人が読むこの場ではストレートに書くのがはばかれる18歳未満の方には閲覧をご遠慮いただきたいものを。

二度と会えないと思い、完全にあきらめたはずなのに、目の前にチャンスが転がって来ると、それを追わずにはいられない。高値の花だった彼女の花びらに自慢のホースで水を撒くという、つまり18歳未満の方には閲覧をご遠慮いただきたいものを、求めてしまう。

人間は何て欲の深い生き物なんだろう。



このお話の教訓は、一度はあきらめたつもりでも、人間、好きなものに対してはどこかしら未練をずっと抱えて生きているってことですね。

今はもう、お店では食べられなくなってしまったレバ刺し。大好きな食べ物ではあったけど、でもまあ、食べられないならそれはそれで仕方ない。別にこの先ずっと食べられなくてもいいや~なんて思っていても、どこかにずっと未練は残っている。だからレバ刺しを再現したこんにゃくなんかを見かけると、ついつい手が伸びてしまう。

例えるなら、そんな感じです。



ってなわけで僕も、店で見かけて思わず買ってしまいました。



前にテレビで、こんにゃくでレバ刺しそっくりなものが味わえるってやってたし、実際そのテレビで芸能人の方が食べてましたけど「確かにレバ刺しだわ」みたいなこと言ってたから、そういうことなら食べてみよ~と思い、さっそく買って食べてみました。

もちろん、いただく方法はごま油と塩です。あと、たまたま冷蔵庫にショウガがあったので、つけ合わせてみた。



で、食べた感想ですが……



……普通に美味い!!



ごま油と塩が。

あとショウガが。

本体に関しては……まあ、そうっすねぇ……。

匂いは、完全にこんにゃくですね。袋を開けた瞬間にこんにゃくのあの匂いが感じられた。

味は……ほぼこんにゃくですね。こんにゃくらしいあの味がした。

食感は……だいたいこんにゃくでしたね。それ以上でもそれ以下でもない。

まあ、この袋には、「これはレバ刺しを完全再現したものです」的なことはどこにも書かれてないからね。レバ刺し好きも絶賛のこんにゃくとしか書かれてないからね。だから看板に偽りはないわけだ。



このお話の教訓は、レバ刺しもどきとして売られているこんにゃくではなく、こんにゃくとして売られているこんにゃくを、ごま油、塩、ショウガでいただいても、普通に美味しいんじゃないかってことですね。
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