静かなる嘘と調和

この記事はだいぶ前に書かれたものなので情報が古いかもしれません
『黒を白と言う』


明らかに黒なのにこれは白だと言い張る、つまり明らかな嘘を平気で吐くとか適当なデタラメを言うとか、そんなような意味の言葉ですね。

サイコロの目が3・5で明らかに丁なのに刀を持ったヤクザたちは半だと言ってきかない。しかしたとえ刀で肩を切られても丁と言い張ったアカギ。

O・TO・KO・DA・ZE!!

まさにこのヤクザたちの行為ですよ、黒を白と言うってのは。

まあ、黒と白なんて対極の色だもんね。そりゃあ、黒を白と言ったって誰もがそれは違うと思わざるをえないのが一般的……


で・す・が。


そんな普通のことを言っては今日の更新の意味が全くなくなっちゃうので、これから俺が、「実は黒=白ってちゃんと成り立つんだぜ」ってことを何となくそれっぽい感じに証明してみたいと思います。




そもそも色の違いはどこから出てくるかというと、これは光の波長の違いによるものです。

光は波長によって『~線』という名前がついています。人間の目に見えるのは『可視光線』と呼ばれる領域で、どれくらいだったかしら……アバウトですが、だいたい400~800nmくらいの範囲だったと思います。nmはナノメートルね。ニセアカギ・マジヘタレの略じゃないよ。

400nm前後の波長の光は紫色に見えます。そこから波長が伸びてくると青、緑、黄色と色を変え(本当はもっと細かく変わるけど)、800nm付近の光は赤色に見えます。虹なんかはこのいろんな波長の光のスペクトルが並んでいるから七色に見えるわけです。実際は七色全部見えることってあまりないよね。

波長がこの範囲を出ると、人間の目には見えなくなります。400nmよりも短くなると紫外線、逆に800nmよりも長くなると赤外線と言いますね。要するに紫色や赤色の光よりも外側の領域の光っちゅーことです。

物体に何らかの色が見られるのは、その物体が可視領域の光の中で特定の波長だけを反射し、他の波長の光を吸収してしまうせいです。人間の目には反射した光だけが届くので、例えばその物体が赤色をしているのであれば、それは物体が800nm前後の赤色の波長の光だけを反射し、他の波長の光を吸収しているということです。

この可視光線を全て吸収してしまう場合が黒、可視光線を全部反射してしまう場合が白になります。つまり物体が特定の波長だけを吸収・反射するのではなく、可視光線の全ての波長を均質的に吸収、あるいは反射するってことですね。実際は100%全吸収や全反射が可能な物質はないらしいけど、定義上はそうなのよってことでね。


では、以上の前置きを元に、黒=白を証明してみましょう。


黒 = 可視光線を全て吸収

白 = 可視光線を全て反射

可視光線を全て吸収 = 全波長の光に均質な現象が起こっている

可視光線を全て反射 = 全波長の光に均質な現象が起こっている

可視光線を全て吸収 = 可視光線を全て反射

∴ 黒 = 白

Q.E.D.



むふん、どうっすか?

何かこう……何となくそれっぽい感じ?

あくまでもそれっぽいってだけだけど。


まあ、明らかに間違えてますし、これぞまさしく黒を白と言っている感じですねぇ……。
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