偉大なる白ヒゲのおっさん(海賊じゃない方)

この記事はだいぶ前に書かれたものなので情報が古いかもしれません
白ヒゲつながりってことで……ね

この記事を三行にまとめると

サンタさんはいつまで信じてた?
サンタさんはいつから信じてた?
シングルベールシングルベール♪
サンタクロースをいつまで信じていたかなんてことはたわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいいような話だが、それでも俺は、あの未だに本名が分からないヤレヤレ系主人公の某男子高校生と違って、最初からサンタなどという想像上の赤服じーさんの存在を信じていなかったわけではない。しかしながら、じゃあいつまでサンタさんを信じていたかと言うと、これは若干あいまいな記憶に頼ることにはなるが、小学校に上がる頃には既に信じていなかった。



小学校に上がる前、もうちょっと具体的に言えば、幼稚園の年長のとき。僕は、枕元にプレゼントを置いてくれた白ヒゲじーさんの正体が、何となくお父さんなんじゃないかって思ったことがありました。

僕が幼稚園の頃っていうと、1980年代の後半です。光GENJIが人気絶頂だった頃ですね。光GENJIと言えば、ローラースケートに乗って銀河という名のパラダイスをシャカリキコロンブスしていたスーパーアイドルグループで、まあとにかく一世を風靡しておりました。

それとは別に関係ないんですが、当時は僕もローラースケートが欲しかったんですよ。颯爽とローラースケートを乗りこなして、光GENJIには探せなかった夢の島まで行ってみたかったんです。

だからクリスマスプレゼントは、サンタさんにローラースケートをお願いしていたんです。



ところでちょいと話は変わるんですが、年長の頃の僕はまだ、自転車に乗れなかったんですよ。補助輪があれば大丈夫だったんですけど。

幼稚園の年長くらいの頃って、ちょうど自転車に乗れるか乗れないかくらいの時期じゃないですか。むしろ、最近の子供は分かりませんが、当時は年長くらいだと乗れる子の方が多かった。でも僕は、昔から何をやってもたいてい他の人よりも上達が遅くて、それは自転車も例外ではなく、だから周りのみんなが補助輪なしでも乗れるようになっていた中、一人だけ未だに補助輪がないと乗れないやつだったんです。

子供の頃って、一人だけ補助輪がないと乗れないのとか、結構恥ずかしいんですよね。僕も恥ずかしくて、早く乗れるようになりたいって、たぶん焦ってたと思う。だから家のすぐ隣にある大きな公園で、暇を見つけては練習とかしてたと思うんですよね。

人間、練習を続けていれば段々と乗れるようになるわけでして、さすがの僕もクリスマス前の頃にはそれなりに補助輪がなくても大丈夫なところまでは上達しておりました。そこで、最終テストってわけでもないんですけど、クリスマス前のある日の練習中に、お父上がこんなことを言ったんですね。

「この広場を一度も足をつかずに100周できたら、きっとクリスマスにサンタさんがローラースケートをくれるぞ」

100周って言っても、そんなにたいした距離ではないです。1分あれば2、3周できるくらいだから、長くても1時間かからずに100周はできる。だから僕も、よっしゃやったるでーと、広場100周旅行にチャレンジしたんです。



結論を言うと、100周はできませんでした。

これは思い出補正が入ってて、ちょびっと美化されてるような気もするんですが、確か99周で、うっかり足がついちゃったんですよ。最終コーナーを曲がるときに体を傾けすぎちゃったか何かで、バランスが崩れてとっさに足をついちゃったんですね。もう、ほんとにあとちょっとっていうところで、惜しくもチャレンジ失敗だったんです。帰れま10でいえば、連続で9品当ててあと1品当てれば100万円ってところで外しちゃうくらいの感じです。

99周の最終コーナーで失敗ってのはちょっと出来過ぎの感じもするから、実際は95周とか、そんな感じだったのかもしれないけど、とにかくそんな感じで、あとちょっとってところでチャレンジは失敗してしまったわけです。周回数は怪しいけど「あー、惜しかったなぁ。あとちょっとだったのになぁ」って言ったお父さんの言葉は、今でもわりと鮮明に覚えてる。

とは言え、どんなに惜しくても、100周できかなったのは事実。となれば、サンタさんはローラースケートをくれないかもしれない。いくら子供たちに夢を配るのが仕事とはいえ、夢はそんなに簡単に手に入るものではないということも、子供たちはいずれ知らねばならない。あの日本中の女の子を虜にして、欲しいものは何でも手に入れられた光GENJIですら、夢の島を探すことはできなかった。それくらい、夢というのは遠い存在なのだ。これからの人生、夢は簡単に叶うと思っていると、痛い目に遭うかもしれない。それを教えるのも、子供の成長を見守り続けるサンタクロースの役目。だからきっと、サンタさんは僕にローラースケートをくれない。

あの時の僕は、そう思いました。

まあ嘘ですけど。幼稚園児がそんな深いこと考えるわけねー。単に、失敗したからプレゼントはなしだなーって、思いました。

でも父は「惜しかったけど、これだけ頑張ったんだから、たぶんローラースケートはもらえるだろう」みたいなことを言いました。サンタさんはお前の頑張りをちゃんと見てたぞ的な。

それを聞いた僕は「んなこたぁないよ」とは、さすがにまだ純真な子供だったので思わず、本当にもらえたら良いなーとか思ってました。



そしてクリスマス当日。

朝起きると、枕元にローラースケートがありました。

そのときに、なぜか思ったんですよね。

「ああ、買って来てくれたんだ、お父さん」って。

何でそう思ったのかは、ちょっと分からない。ただ、自転車で広場を100周できなかったのにもらえたってのが、何か僕の中で引っかかったんですよね。これが、100周できてもらえたか、100周できなかったから本当にもらえなかったら、もしかしたらサンタさんの存在を疑ってなかったのかもしれない。でも、これだけ頑張ればもらえるよってお父さんが言って、それで本当にもらえちゃったのが、なーんかお父さんが気を遣ってくれたのかなーみたいなことを、子供ながらに思ってしまったんだと思います。

それ以降、小学校に上がってからも低学年の頃はクリスマスのたびに枕元にプレゼントがありましたが、親が買ってくれたってことを疑うことはありませんでした。



とまあ、そんな僕の幼少時代の話は、実は今日の本題とはあまり関係がなくて……。

ある程度大きくなってから、誰でも一度は「サンタっていつまで信じてた?」って話は、すると思うんですよ。たわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいいような話とはいえ、そういうテッパンの話題ってのは、いついかなる時でも使えるものですからね。ちなみに僕の場合は、上記の話からも分かるように、幼稚園の年長の頃にはもう信じてなかったよと答えることになります。みんなにも人それぞれの答えがあるでしょう。

でも、じゃあ……。

サンタって、いつから信じてた?

案外、こっちの質問が出ることって、少ないような気がするんですけど、どうっすかね? 誰もがはっきりとは覚えてないから話題に出ないのか、何となくそっちの質問はみんなの中でタブーになっているのか、僕が自分で思っている以上に昔からそういう話をする友達がいなかったのか、それは分かりませんが……。

僕もはっきりとは覚えていないです。そもそも、何をきっかけにサンタクロースという存在を知り、また信じるようになったのか、その辺の記憶は一切ない。

可能性が高そうなものとしては、ある日突然、親が「クリスマスは良い子にしてるとサンタさんがプレゼントを届けてくれるんだよー」みたいなことを言ってきたとか、そんな感じだろうと思うんですけど、実際に親御さんって、あえてそういうことを言うんだっけ。子を持つ親になったことのない僕には、よく分かりません。

果たしてみなさんは、いつからサンタを信じていたんでしょうか。そしてそのきっかけを、おぼろげにでも覚えてはいるでしょうか。






まあ、いつから信じていようがいつまで信じていようが、人はいずれ夢から覚めて大人になり、愛する人との間に子供を作って、今度はその子に夢を見せてあげるようになる。そのことに変わりはないですけどね。

今日はクリスマスイブですね。みなさんはどんな一夜を過ごすのでしょうか。

願わくば、みなさんにとって素敵な性夜……いえ、聖夜にならんことを。

僕は、元々何の予定もありませんでしたが、柄にもなく風邪を引いてしまったんで、今日はおとなしく寝て過ごします。日がな一日、夢の島へと旅立っております。

それでは、メリークリスマス(〃 ̄▽ ̄)o-o∠※
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