この記事を三行にまとめると
この村を救ってくださらんか?巻きますか? 巻きませんか?
斉藤さんは可愛い
カレー味のうんこと、うんこ味の生ゴミ、食べるならどっち?
……うん、これ、どっち選んでもダメだね。そもそも、どっちも食べ物じゃねーし。
二択といえば、こんなのあるじゃないですか。
村長「この村を救ってくださらんか?」
▶はい
いいえ
ドラクエなどのRPGで見かけるやつですね。
こういうときって、「はい」を選ばないと永遠に話が進まないことがあるじゃないですか。
「この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず、この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず、この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず、この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず、この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず(以下略)
どうせ「いいえ」を選んでもダメなら、わざわざ選択肢出すなよ、村長もわざわざ選択の余地があるかのような言い方すんなよって話なんですけど、まあそこはゲームだからね。
でもこの、選択の余地がない二択ってやつは、何もゲームの中だけで起こることじゃないんですよ。
僕が中学三年のときの話なんですけど、五月に修学旅行があったんですね。いや、四月だったかな……まあ正確な日時はどっちでもいいや。
当時の僕はちょっと反抗期だったと言いますか、不良を気取ってるけど完全になんちゃってな感じのイタい子だったんですけど、とりあえず微妙にやさぐれてたんで、そんなに修学旅行も楽しみにしてたわけではなかったんです。サボっちゃえとまでは思ってなかったですけどね。ほら、なんちゃって不良だから、口では「あー、学校とかマジかったりー。サボっちまおうかなー」とか調子こいて周りのみんなに聞こえるように言うんだけど、実際は先生とか親に怒られるのが怖いから何だかんだでサボれないっていうね。そんなダサ坊だったから、自分からはサボらないけど、何か不慮の事態が発生して修学旅行が中止になるなら、それでも良いかなーくらいの感じでした。
そんなことを思っていたせいなのかは知らないけど、修学旅行のちょうど一週間くらい前に、足をケガしてしまったんですよ。昼休みに友達とバレーボールをやってたんだけど、スパイクを打ったときに着地に失敗して、変に足をぐねってしまいました。
最初はちょっとくじいた程度に思ってたんだけど、段々と歩けないくらいに痛くなるし、靴がはけないくらいに足が腫れちゃうしで、こりゃあどげんかせんといかんってことで、病院に行きました。
医者の診断では、何か捻挫のちょっと重い感じの……何だっけな、複雑捻挫とかそんな感じの、骨には異常がないけど筋を変な風に痛めたらしくて、しばらくは松葉杖生活をしなきゃいけないとのことでした。ただ、どうしても松葉杖が必要ってわけじゃなくて、ギブスでしっかりを足を固定すれば、松葉杖なしで歩いても大丈夫ということだったので、「巻きますか? 巻きませんか?」っていう、まるでローゼンメイデンのような二択を僕は迫られたわけです。
巻いた方が良いのかなとも思ったんですけど、ギブスで足固定するとしばらくはお風呂に入れない……いや、入れないことはないけど、湯船に浸かるときも体洗ったりするときもギブスを濡らさないように気をつけなきゃいけないってんで、何か大変そうだなって思って、結局は松葉杖を借りることにしました。ちょっとだけ松葉杖で歩いてみたかったってのもあるんだけどね。
本当ならそこで話が終わりだったはずなんですけど、そのときに僕が、うっかりポロッと口走っちゃったんですね。「そういえば、来週修学旅行なんだけど……」って。
そしたら先生が「ああ、それならギブス巻いた方が良いね」って言うんですよ。「慣れない松葉杖で修学旅行は大変だろう。何があるか分からないから絶対にギブスの方が良い。ギブス巻くなら松葉杖持ってかなくて良いから」って。
ただ、完全にギブスめんどいモードに入っていた僕は、それを拒否しました。「別に松葉杖で良いっすよ」って。でも先生も譲らない。「ダメだ。ギブスを巻きなさい」の一点張り。
最終的に先生の言い分は「修学旅行に行くならギブスを巻く。巻かないなら修学旅行には行っちゃダメだ。どっちが良い?」になりました。
僕は思いました。
これはキタなと。
修学旅行をサボる大義名分ができたなと。
だから堂々と医者の先生に言ってやったんですよ。「じゃあ修学旅行行かないで、家でおとなしくしてます」って。
そしたらなぜか先生がお怒りになりましてね。「ダメだ! 修学旅行はそう何度もあるものじゃない。一生の思い出になるものなんだから行かなきゃダメだぞ」って言うんですよ。僕としてはわりと本気で「別に行きたくない」ってアピールしてたつもりなんですけど、「そんなことを言うもんじゃない。本当は行きたいだろう?」って感じで、一歩も引かないんですよ。
これ、完全に一緒じゃん? ドラクエのあれと。
先生「ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」
はい
▶いいえ
「ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わず、ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わず、ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わず、ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わず、ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わずに(以下略)
じゃ、最初から二択にすんなよって話だよね。どっちが良い?ってあんた……結局はギブス巻いて修学旅行に行くしか選べないんじゃんって話よ。
まあそんな感じで、武器屋の親父みたいに「ギブスは装備しないと意味ないぜ」と言わんばかりの勢いで先生は僕の足をギブスで固定し、一週間後、僕は無事に修学旅行に行きましたとさ。
もしあのときギブスを巻いていなかったら、どうなっていたんでしょうね。修学旅行に行かなかったことがきっかけで巻かなかった世界のジュン君と同じように完全な引きこもりになり、その後大学には入るものの本屋でバイトしながらムカつく店長にいびられる日々を送っていたんでしょうか。でもその本屋で斉藤さんのような可愛い人と仲良くなれるなら、そんな世界を選んでも良かったのかもしれないね。斉藤さんが誰だか分からない人は「ローゼンメイデン 斉藤さん」で、検索検索ぅ。
そういや全然関係ないけど、あの整形外科の先生、ゲーマーだったのかなぁ。左手の人差し指を骨折したときもその先生にお世話になったんですけど、そのとき「しばらくはコントローラーのLボタンが押しにくくなるね」って言われたのを、今でも覚えてる。
単純に、子供が興味あるものをよく把握してただけかもしれないけど。
とにかく、現実世界でも「いいえ」を選ぶと先に進まないことってあるよねーってお話でした。
ところであかつきのお宿って、面白いと思う?
はい
▶いいえ
正直に答えて。あかつきのお宿って、面白いと思う?
はい
▶いいえ
正直に答えて。あかつきのお宿って、面白いと思う?
はい
▶いいえ
正直に答えて。あかつきのお宿って、面白いと思う?
はい
▶いいえ
正直に答えて。あかつきのお宿って、面白いと思う?
▶はい
いいえ
はっはっは。そんなわけねーじゃん。嘘はダメよー。
……うん、これ、どっち選んでもダメだね。そもそも、どっちも食べ物じゃねーし。
二択といえば、こんなのあるじゃないですか。
村長「この村を救ってくださらんか?」
▶はい
いいえ
ドラクエなどのRPGで見かけるやつですね。
こういうときって、「はい」を選ばないと永遠に話が進まないことがあるじゃないですか。
「この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず、この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず、この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず、この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず、この村を救ってくださらんか?」「いいえ」「そんなこと言わず(以下略)
どうせ「いいえ」を選んでもダメなら、わざわざ選択肢出すなよ、村長もわざわざ選択の余地があるかのような言い方すんなよって話なんですけど、まあそこはゲームだからね。
でもこの、選択の余地がない二択ってやつは、何もゲームの中だけで起こることじゃないんですよ。
僕が中学三年のときの話なんですけど、五月に修学旅行があったんですね。いや、四月だったかな……まあ正確な日時はどっちでもいいや。
当時の僕はちょっと反抗期だったと言いますか、不良を気取ってるけど完全になんちゃってな感じのイタい子だったんですけど、とりあえず微妙にやさぐれてたんで、そんなに修学旅行も楽しみにしてたわけではなかったんです。サボっちゃえとまでは思ってなかったですけどね。ほら、なんちゃって不良だから、口では「あー、学校とかマジかったりー。サボっちまおうかなー」とか調子こいて周りのみんなに聞こえるように言うんだけど、実際は先生とか親に怒られるのが怖いから何だかんだでサボれないっていうね。そんなダサ坊だったから、自分からはサボらないけど、何か不慮の事態が発生して修学旅行が中止になるなら、それでも良いかなーくらいの感じでした。
そんなことを思っていたせいなのかは知らないけど、修学旅行のちょうど一週間くらい前に、足をケガしてしまったんですよ。昼休みに友達とバレーボールをやってたんだけど、スパイクを打ったときに着地に失敗して、変に足をぐねってしまいました。
最初はちょっとくじいた程度に思ってたんだけど、段々と歩けないくらいに痛くなるし、靴がはけないくらいに足が腫れちゃうしで、こりゃあどげんかせんといかんってことで、病院に行きました。
医者の診断では、何か捻挫のちょっと重い感じの……何だっけな、複雑捻挫とかそんな感じの、骨には異常がないけど筋を変な風に痛めたらしくて、しばらくは松葉杖生活をしなきゃいけないとのことでした。ただ、どうしても松葉杖が必要ってわけじゃなくて、ギブスでしっかりを足を固定すれば、松葉杖なしで歩いても大丈夫ということだったので、「巻きますか? 巻きませんか?」っていう、まるでローゼンメイデンのような二択を僕は迫られたわけです。
巻いた方が良いのかなとも思ったんですけど、ギブスで足固定するとしばらくはお風呂に入れない……いや、入れないことはないけど、湯船に浸かるときも体洗ったりするときもギブスを濡らさないように気をつけなきゃいけないってんで、何か大変そうだなって思って、結局は松葉杖を借りることにしました。ちょっとだけ松葉杖で歩いてみたかったってのもあるんだけどね。
本当ならそこで話が終わりだったはずなんですけど、そのときに僕が、うっかりポロッと口走っちゃったんですね。「そういえば、来週修学旅行なんだけど……」って。
そしたら先生が「ああ、それならギブス巻いた方が良いね」って言うんですよ。「慣れない松葉杖で修学旅行は大変だろう。何があるか分からないから絶対にギブスの方が良い。ギブス巻くなら松葉杖持ってかなくて良いから」って。
ただ、完全にギブスめんどいモードに入っていた僕は、それを拒否しました。「別に松葉杖で良いっすよ」って。でも先生も譲らない。「ダメだ。ギブスを巻きなさい」の一点張り。
最終的に先生の言い分は「修学旅行に行くならギブスを巻く。巻かないなら修学旅行には行っちゃダメだ。どっちが良い?」になりました。
僕は思いました。
これはキタなと。
修学旅行をサボる大義名分ができたなと。
だから堂々と医者の先生に言ってやったんですよ。「じゃあ修学旅行行かないで、家でおとなしくしてます」って。
そしたらなぜか先生がお怒りになりましてね。「ダメだ! 修学旅行はそう何度もあるものじゃない。一生の思い出になるものなんだから行かなきゃダメだぞ」って言うんですよ。僕としてはわりと本気で「別に行きたくない」ってアピールしてたつもりなんですけど、「そんなことを言うもんじゃない。本当は行きたいだろう?」って感じで、一歩も引かないんですよ。
これ、完全に一緒じゃん? ドラクエのあれと。
先生「ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」
はい
▶いいえ
「ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わず、ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わず、ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わず、ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わず、ギブスを巻きなさい。修学旅行に行きたいだろう?」「いいえ」「そんなこと言わずに(以下略)
じゃ、最初から二択にすんなよって話だよね。どっちが良い?ってあんた……結局はギブス巻いて修学旅行に行くしか選べないんじゃんって話よ。
まあそんな感じで、武器屋の親父みたいに「ギブスは装備しないと意味ないぜ」と言わんばかりの勢いで先生は僕の足をギブスで固定し、一週間後、僕は無事に修学旅行に行きましたとさ。
もしあのときギブスを巻いていなかったら、どうなっていたんでしょうね。修学旅行に行かなかったことがきっかけで巻かなかった世界のジュン君と同じように完全な引きこもりになり、その後大学には入るものの本屋でバイトしながらムカつく店長にいびられる日々を送っていたんでしょうか。でもその本屋で斉藤さんのような可愛い人と仲良くなれるなら、そんな世界を選んでも良かったのかもしれないね。斉藤さんが誰だか分からない人は「ローゼンメイデン 斉藤さん」で、検索検索ぅ。
そういや全然関係ないけど、あの整形外科の先生、ゲーマーだったのかなぁ。左手の人差し指を骨折したときもその先生にお世話になったんですけど、そのとき「しばらくはコントローラーのLボタンが押しにくくなるね」って言われたのを、今でも覚えてる。
単純に、子供が興味あるものをよく把握してただけかもしれないけど。
とにかく、現実世界でも「いいえ」を選ぶと先に進まないことってあるよねーってお話でした。
ところであかつきのお宿って、面白いと思う?
はい
▶いいえ
正直に答えて。あかつきのお宿って、面白いと思う?
はい
▶いいえ
正直に答えて。あかつきのお宿って、面白いと思う?
はい
▶いいえ
正直に答えて。あかつきのお宿って、面白いと思う?
はい
▶いいえ
正直に答えて。あかつきのお宿って、面白いと思う?
▶はい
いいえ
はっはっは。そんなわけねーじゃん。嘘はダメよー。