猫とバターと私の脳内

この記事はだいぶ前に書かれたものなので情報が古いかもしれません
猫にトーストってあげて大丈夫なんだっけ?

この記事を三行にまとめると

バター猫のパラドックスというのをご存じでしょうか?
動物愛護団体の雷も一緒に落ちてくること間違いなし
本当にすまないと思う(CV:ジャック・バウアー)
前回も猫に関する記事をちょいと書きましたんで猫続きな感じになっちゃうんですが……。

みなさんはバター猫のパラドックスというのをご存じでしょうか?

猫は高いところから落ちる時、たとえ背中から落ちたとしても必ず足を下にして着地します。猫ひねり問題とか言ったりするんですが、とりあえず猫は素晴らしい運動能力を持っているということです。さすがは猫です。フェリス・シルヴェストリス・カトゥスの名はダテじゃない。

一方、食パンの片面にバターを塗って高いところから落とすと、必ずバターを塗った面が下になるらしいです。選択的重力の法則とか呼ばれるやつです。

高いところから落とすと必ず下になる方が決まっているというこの両者。じゃあここで、猫の背中にバターを塗った面を上にしたトーストをくくりつけて高いところから落としたらどうなるのか。猫が足から着地すればトーストのバター面が上に来ることになる。でもそれだとバター面が必ず下になるという事実と矛盾する。かと言ってトーストが下になれば猫は背中から着地することになるので、やはり矛盾する。これがバター猫のパラドックスです。

実際に試したら高いところから猫を落とした時点で動物愛護団体の雷も一緒に落ちてくること間違いなしなので、これは実際に検証せずに思考実験にとどめておくのが正解だと思いますが、でも思うんですよね。

トーストの両面にバターを塗って高いところから落とせば、わざわざ猫を持ってこなくても実験成立すんじゃね?

だって両面に塗って高いところから落とせば両方とも下にならなきゃおかしいという矛盾が発生するわけで、猫と同じ役割をトーストの片面が果たしてくれることになる。これなら動物愛護何ちゃらに怒られることもない。代わりに食べ物を粗末にするなっていう怒りの声が届くかもしれないけれど、三秒ルールで下に落ちたトーストをそっこーで食べればまったくもって何一つ問題ないし、そもそも落とす場所をワンピースのドクトル・ホグバッグの部屋にあったテーブルクロスみたいに死ぬほどキレイにしてあるところとかなら、落とした後も普通に食べられるでしょう。

どーせ思考実験なんだからこれでも良いと思うんですけどねぇ……まあそれを言ったらそれこそ思考実験なんだから、実際に落とすわけじゃないし別に猫でも良いだろって話になっちゃうかもだけど。

しかし……ここでいうトーストってのは僕たちが一般的に食べる時の6枚切りとか8枚切りとかのトーストだと思うんですが、もしも本当に「トーストのバターを塗った面が下になる」という言葉に従うのであれば、食パン一斤をトーストして片方のサイドにだけバターを塗った場合、選択的重力が一般的に想像される通常の物理的重力を凌駕して縦に着地することになるんだろうか。

あるいはサンドイッチみたいに二枚の食パンを重ね合わせてその内側にバターを塗って高いところから落とした場合、そのままだとどうやってもバター面が下になることがないから、変形合体するロボみたいに二枚のパンが空中分解して裏返って再び一つになるという、もはや自由落下という名の重力すらも無視する結果になるんだろうか。いや、むしろ一つになる必要はないな。普通に二枚が離れて両方ともバター面が下になってバラバラに着地すれば何も矛盾はないですね。実際に実験したらたぶんそうなる確率が一番高いね。バラバラにならないようにサンドイッチをかんぴょうで固定しておく必要があるな。

思考実験っつーのは考えだすとキリがないですよね。だから暇つぶしにはもってこいなのかもしれないですけど、でも頭の中だけだと正解を確かめることはできないから、時間を浪費したあげくにもやもやだけが残るということもおおいにありうるわけです。晴れない霧のように脳裏にまとわりつくわけです。キリだけに。

今この記事を読んでいるあなたもほんの数分とはいえ時間を浪費してしまったわけですが、さらにここでこの記事には何のオチもないということが分かり、きっともやもやだけが残ることになるでしょう。

その霧を晴らすことができないことを……本当にすまないと思う(CV:ジャック・バウアー)
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