光速で考えることを放棄したくなるややこしさ

この記事はだいぶ前に書かれたものなので情報が古いかもしれません
ジャガーとカーズ。ジャガーズ

この記事を三行にまとめると

分からない単位の定義を分からない単位で説明するなってばよ
この単位を「テネブル」と呼ぶのはどうだろう?
カーズの気持ちがちょっとだけ分かるような気がするよ
世の中いろんな単位がありますけども、その中の一つに「ルクス」というのがあります。明るさを表す単位です。顔の良さを表す単位ではない。ラテン語で光を意味する言葉が語源だそうです。

多くの人が単語は聞いたことがあると思いますが、でも1メートルとか1グラムがどれくらいかは分かるけど、1ルクスって具体的にどれくらいの明るさなのかって言われるとピンとは来ないかもしれない。そもそも明るさって長さとか重さに比べるとぼんやりしてるもんな。ほとんど同じくらいの明るさの場合、パッと見てこっちの方が明るいって言いきれないこともあると思う。

ではその1ルクスとはどれくらいの明るさなのか。定義を調べるとこのように書かれています。

「1平方メートルの面が1ルーメンの光束で照らされる時の照度」

なるほど……分からん。

1平方メートルは分かります。正方形で言えば一辺が1メートルの面積ですよね。でも1ルーメンの方が分からない。分からない単位の定義を分からない単位で説明されたらそりゃあもうジャガーさんがサーバルの代わりにバスにはねられるレベルで全然分からん。

ルーメンというのも明るさに関わる単位です。1ルーメンの定義はこうなっています。

「全ての方向に対して1カンデラの光度を持つ標準の点光源が1ステラジアンの立体角内に放出する光束」

あー、はいはい。1カンデラの1ステラジアンね。

……だから分からない単位の定義を分からない単位で説明するなってばよ。

カンデラってのもやはり明るさに関係する単位です。「ある光源から特定の方向へ放射される単位立体角あたりの光の明るさ」を表す単位で、一言で言うと「光度」のことです。言葉で言われてもよく分からないですけど、だいたいろうそく一本分の明るさが1カンデラだそうです。ちなみにカンデラの語源はラテン語でろうそくを意味する単語から来ています。キャンドルの語源と同じです。

百物語をする時はろうそくを百本用意するわけだから、百物語開始時点の明るさは100カンデラってことになりますね。そして一つ話すごとに一本ずつ消えていき、最後の一話の時は残り一本になっている。この時の明るさは1カンデラなわけだ。ということはカンデラの定義は「百物語の最後の一話を語っている時の明るさ」とも言えるかもしれない。でも百個も怖い話をしていたらその場は恐怖に満ちているだろうから、雰囲気はきっととんでもなく暗いでしょうな。一つ話すごとに一段階ずつ雰囲気が暗さを増すとした場合、この暗さはカンデラの逆数で表される。この単位を「テネブル」と呼ぶのはどうだろう? 1テネブルは「光度が100カンデラ(百物語開始時点)の状態における場の雰囲気の暗さ」になる。百物語の最後の一つを話している時は99テネブル。そして最後のろうそくが消えた瞬間に100テネブルとなる。その時にみんなが一斉に「ぎゃああああ!」って悲鳴をあげた場合、何デシベルくらいになるんだろうね?

ちなみにテネブルはラテン語で暗いという意味の「tenebris」から考えました。たぶん英語で恐怖って意味の「terrible」の語源もtenebrisじゃないかと思うんだよね。似てるし。だからちょうど良い。

それからステラジアンは角度の単位です。立体角とか言うんですが、球の半径をrとした場合に面積がrの2乗となるような円を球の表面上に描いた時の中心に対する角度がステラジアンです。図で見るとこんな感じ。

ステラジアン

家の照明もそうですけど基本的に光ってのは放射状に広がりますよね。レーザーポインタみたいに一直線にだけ進むわけじゃない。つまりろうそく一本分の明るさが放射状に広がって上の図の立体角の部分を照らすくらいの強さが1ルーメンである……ってことで良いのかな? そしてその強さの光で1平方メートルの面を照らした時の明るさが1ルクス……となるのか? そうなのか?

こうして見るとルクスはルーメンを元に表されルーメンはカンデラを元に表されることが分かるので「カンデラ → ルーメン → ルクス」という並びができそうだけど、でもカンデラの値を求める計算式は「ルクス × 距離の2乗」となってるんですよね。これじゃあ説明がループしちゃうじゃないか。

ルクスって何? → 1平方メートルの面を1ルーメンの光束で照らした時の照度だよ → ルーメンって何? 1カンデラの光源が1ステラジアンの立体角内に放出する光束だよ → カンデラって何? → ルクスと距離の掛け算で表される光度だよ → ルクスって何? → 振り出しに戻る

これじゃあ結局1ルクスがどれくらいの明るさなのかが分からん。一応ろうそくの明かりからたどることはできるが、しかし日常生活の中でろうそく一本の明かりだけで過ごすことってそうそうないからな。アロマキャンドルを普段から愛用している人ならあるいは……っていう程度だ。

ということでもう少し分かりやすい例を探してみると、満月の月明かりはだいたい0.2ルクスくらいだそうです。ということは周りに街灯などがない場所で満月に照らされた時の5倍の明るさが1ルクスってことになる。でも月明かりの5倍って言われてもやっぱりはっきりと「この明るさだ!」とイメージするのは難しいかもね。

うーん、こんな長々と書いといてなんだけど、結局はよく分からんって話だな。考えることを止めたカーズの気持ちがちょっとだけ分かるような気がするよ。



というわけで本日のまとめ!

肝試しの時に「1テネブルなう」「10テネブルなう」とか使っても良いよ?
 もしかしたら何か関連しているかも? 
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