たぶん、これはわりと当たり前のように言われていて、でも実行するのがなかなか難しいことだと思うのですが……。
小説の設定を考えるときって、足し算より引き算の方が大事なんですよね、やっぱり。
人間、捨てるのは意外とためらったりするもんです。特に頑張ってやっとひねり出したアイデアとかって、そう簡単にボツにしたくないですよね。
小説もそう。いろいろこうしたら面白いんじゃねっていう設定って、そう簡単には切り捨てられなかったりします。僕はそうです。
どれもこれも使ってみたい設定だったりすると、何とかしてそれらを全部活かそうとする。でも往々にして、そういうときって上手い具合にまとめるのが難しかったりします。
こういうときに取れる選択肢としては、大きく二つあると思うんですよ。
それが、足し算と引き算かなと。いや、まああくまでも僕個人の意見としてですがね。
足し算は、上手くまとまらない個々の(少なくとも自分は)面白いと思う設定をまとめるために新たな設定を考えて、潤滑剤みたいな感じで何とかしちゃうってことですね。
もちろん、これで上手くいく場合もあります。プロットを考えるのが得意な人とかだったら、足し算も悪くない選択肢ですね。
でも僕みたいな素人に毛が生えたのは良いけど枝毛が目立つような人間は、足し算をやるとだいたい失敗します。
プロットを考えるのが下手な人、まさに僕がそうなんですが、ってか僕はプロットとか考えられない人間なんですが、そういう人がやる足し算って、本来は必要ないものを足してしまうんですよね。何と言うか、とりあえず設定がまとまらない不具合は解消されたけど、回収されない伏線みたいなものができちゃった、的な? もちろん回収する必要のないものだからムリに回収しなくても話は終わらせられるんですけど、でも、だったら別になくても良いですよね。
設定を設定をつなぐためだけに登場人物を一人増やしたとしても、ぶっちゃけそいつがいなくても一応ストーリーが成り立つんだとしたら、そいつはいなくても良い。むしろ下手に使おうとすると物語が冗長になるかもしれない。
あとやってしまいがちなのが、足し算しているうちにさらに良さげな設定が出てきちゃったりして、で、そいつを活かすためにさらに潤滑剤を……みたいな、借金を返済するために別のところからお金を借りちゃうみたいな、利息が払いきれなくて気がついたらもうどうにもならないことになっちゃったー、みたいなね。そういうことって、あると思います。
そうなると、やっぱりやるべきは引き算なんですね。
自分的にどちらも同じくらい面白いと思える設定を思いついたから、頑張って両方使いたいんだけど、あちらを立てればこちらが立たずって言葉もあるように、なかなか両方使い切ることができない。
となれば、思い切ってどっちかを捨ててしまう。そうすることで、残りの設定も上手くまとまり、物語も破綻しない。無駄な設定もなくて、全体がすっきりする。
必ずしもそうとは限らないですけど、やっぱり無駄な描写ってのはないに越したことはないと思うんですよね。それが許されるのは小学生まで……じゃなくて、ある程度以上のレベルの人だと思います。その無駄がとてつもなく面白かったりとか、無駄と思われていたものが物語の後半で活きてくるとか。あ、活きるならそれは無駄じゃないか、うん。
素人代表であるところの自分を卑下してもしかたないんですけど、しょせん、素人の作品ってのはたいして面白くないです。だから余計な描写をつけ加えたところで、全体が間延びするだけが関の山。それなら削りに削って洗練した方が良い。
素人のうちは、足し算よりも引き算をできるようになることが、成長の鍵なのかなと、改めてそう思いました。たぶん、一定以上のレベルに達している人は引き算も上手いはず。その上で足し算もしてるんじゃないかなぁ。
つい先日なんですが、そんな感じの岐路に立ちましてね。どうしても使いたい登場人物がいたんですが、そいつがいると上手くまとまらない。ってか、そいつが物語に上手く絡んでこれない。まあ、キャラ重視で使ってみたかっただけだから、どう使うかとかも完全にノープランだったしね。そりゃ活かし辛いわww
正直、一から設定を考え直したりもしたんですよ。思い切ってそいつ中心の設定に変えてみちゃおうとかね。そしたらそいつを活かすためにどうでもいい登場人物が二人くらい増えたりして、無駄に物語が膨らんでしまったんですよ。
で、最終的にそいつは出さないことにして、二人のモブさんたちにもご退場いただいて設定をまとめ直したら、今まで散々悩んでたのは何だったんだってくらいにすっきりまとまりましてね。
たぶん、本当は分かってたと思うんですけどね、自分でも。こいつはノイズだって。
でもほら、自分が頑張って考えたアイデアとか登場人物って、お腹を痛めて生んだ我が子みたいなもんじゃないですか。そりゃ捨てるのが惜しくなるに決まってるんですよ。誰だって自分の子どもは可愛い。まあ、現実の僕は子どもいませんけど。
でも、そろそろ引き算も覚えた方が良いかなと。元々ものを捨てられない性分なもので、引き算も苦手なんですけど、そこを何とかしないと一段階上には行けないのかなと。
そんなことを思った29の夜でした。
小説の設定を考えるときって、足し算より引き算の方が大事なんですよね、やっぱり。
人間、捨てるのは意外とためらったりするもんです。特に頑張ってやっとひねり出したアイデアとかって、そう簡単にボツにしたくないですよね。
小説もそう。いろいろこうしたら面白いんじゃねっていう設定って、そう簡単には切り捨てられなかったりします。僕はそうです。
どれもこれも使ってみたい設定だったりすると、何とかしてそれらを全部活かそうとする。でも往々にして、そういうときって上手い具合にまとめるのが難しかったりします。
こういうときに取れる選択肢としては、大きく二つあると思うんですよ。
それが、足し算と引き算かなと。いや、まああくまでも僕個人の意見としてですがね。
足し算は、上手くまとまらない個々の(少なくとも自分は)面白いと思う設定をまとめるために新たな設定を考えて、潤滑剤みたいな感じで何とかしちゃうってことですね。
もちろん、これで上手くいく場合もあります。プロットを考えるのが得意な人とかだったら、足し算も悪くない選択肢ですね。
でも僕みたいな素人に毛が生えたのは良いけど枝毛が目立つような人間は、足し算をやるとだいたい失敗します。
プロットを考えるのが下手な人、まさに僕がそうなんですが、ってか僕はプロットとか考えられない人間なんですが、そういう人がやる足し算って、本来は必要ないものを足してしまうんですよね。何と言うか、とりあえず設定がまとまらない不具合は解消されたけど、回収されない伏線みたいなものができちゃった、的な? もちろん回収する必要のないものだからムリに回収しなくても話は終わらせられるんですけど、でも、だったら別になくても良いですよね。
設定を設定をつなぐためだけに登場人物を一人増やしたとしても、ぶっちゃけそいつがいなくても一応ストーリーが成り立つんだとしたら、そいつはいなくても良い。むしろ下手に使おうとすると物語が冗長になるかもしれない。
あとやってしまいがちなのが、足し算しているうちにさらに良さげな設定が出てきちゃったりして、で、そいつを活かすためにさらに潤滑剤を……みたいな、借金を返済するために別のところからお金を借りちゃうみたいな、利息が払いきれなくて気がついたらもうどうにもならないことになっちゃったー、みたいなね。そういうことって、あると思います。
そうなると、やっぱりやるべきは引き算なんですね。
自分的にどちらも同じくらい面白いと思える設定を思いついたから、頑張って両方使いたいんだけど、あちらを立てればこちらが立たずって言葉もあるように、なかなか両方使い切ることができない。
となれば、思い切ってどっちかを捨ててしまう。そうすることで、残りの設定も上手くまとまり、物語も破綻しない。無駄な設定もなくて、全体がすっきりする。
必ずしもそうとは限らないですけど、やっぱり無駄な描写ってのはないに越したことはないと思うんですよね。それが許されるのは小学生まで……じゃなくて、ある程度以上のレベルの人だと思います。その無駄がとてつもなく面白かったりとか、無駄と思われていたものが物語の後半で活きてくるとか。あ、活きるならそれは無駄じゃないか、うん。
素人代表であるところの自分を卑下してもしかたないんですけど、しょせん、素人の作品ってのはたいして面白くないです。だから余計な描写をつけ加えたところで、全体が間延びするだけが関の山。それなら削りに削って洗練した方が良い。
素人のうちは、足し算よりも引き算をできるようになることが、成長の鍵なのかなと、改めてそう思いました。たぶん、一定以上のレベルに達している人は引き算も上手いはず。その上で足し算もしてるんじゃないかなぁ。
つい先日なんですが、そんな感じの岐路に立ちましてね。どうしても使いたい登場人物がいたんですが、そいつがいると上手くまとまらない。ってか、そいつが物語に上手く絡んでこれない。まあ、キャラ重視で使ってみたかっただけだから、どう使うかとかも完全にノープランだったしね。そりゃ活かし辛いわww
正直、一から設定を考え直したりもしたんですよ。思い切ってそいつ中心の設定に変えてみちゃおうとかね。そしたらそいつを活かすためにどうでもいい登場人物が二人くらい増えたりして、無駄に物語が膨らんでしまったんですよ。
で、最終的にそいつは出さないことにして、二人のモブさんたちにもご退場いただいて設定をまとめ直したら、今まで散々悩んでたのは何だったんだってくらいにすっきりまとまりましてね。
たぶん、本当は分かってたと思うんですけどね、自分でも。こいつはノイズだって。
でもほら、自分が頑張って考えたアイデアとか登場人物って、お腹を痛めて生んだ我が子みたいなもんじゃないですか。そりゃ捨てるのが惜しくなるに決まってるんですよ。誰だって自分の子どもは可愛い。まあ、現実の僕は子どもいませんけど。
でも、そろそろ引き算も覚えた方が良いかなと。元々ものを捨てられない性分なもので、引き算も苦手なんですけど、そこを何とかしないと一段階上には行けないのかなと。
そんなことを思った29の夜でした。